はまゆうの会

お彼岸の迎え方

 家族が亡くなってから初めてのお彼岸。宗派によって「初彼岸法要」がありますが、初盆のように特別な準備などがあるわけではなく、普段通りでかまえません。とはいえ、初めてのお彼岸は普段より丁寧に迎えていてはいかがでしょうか。

【お仏壇を丁寧に掃除してみましょう】
 お仏壇は湿気に弱いので、彼岸入りまでの晴れた日にお掃除を行います。掃除をする前にまず、お線香をあげて手を合わせ「これからお仏壇の掃除をさせていただきます」と故人やご先祖様にお断りを入れます。
仏具の配置場所を思い出せず困ってしまう方も多いので、配置図などメモをを残すか携帯電話などで写真を撮っておくと安心できます。

 手の届かない仏壇の上の方は毛はたきでほこりを落とし、手が届く場所は仏壇用の筆でほこりを落とします。筆で落ちない場所は、乾いたタイプの化学雑巾で汚れを音落とします。仏壇用のクリームはある程度汚れを落としてから使用しましょう。
金箔が剥がれたり、水が木にしみ込んでカビが発生しやすくなるので、汚れて濡れた雑巾を使用して拭くのは避けてください。

【お墓参りをしましょう】
 暑さ寒さも彼岸までという言葉があるように、秋のお彼岸までには暑さが和らいでいるので、体に無理なくお墓参りとお墓の掃除をすることができます。初彼岸法要を行う場合はフォーマルですが、そうでない場合はお墓の掃除もしますので平服でも構いませんが、派手な服装や軽装は避けた方が良いでしょう。

 お供えはやっぱり「おはぎ」や「ぼたもち」。お店で購入するのも良いですが、ご家族で手作りに挑戦してみてもいいと思います。お参りが終わったら美味しくいただきましょう。お供えをしたものは仏様や神様の力が宿り、その力を取り込むという意味があります。
お供えをお墓に残してしまうと、墓石にシミがついたりカラスなどが食べ散らかしてしまうため、お花以外は必ず持帰りましょう。

 お彼岸はご先祖や故人に思いを馳せることができる貴重な機会です。一年の中でも季節が穏やかな時期ですので、今までお彼岸に参加されたことのない方も、ご家族で心を尽くした供養をしてみてはいかがでしょうか。

【おはぎの作り方】
材料(10個分)
・つぶあん 500g ・もち米 1合 ・米 0.5合 ・塩 小さじ1/4 ・水 240cc

1.もち米、米を合わせて洗い水気をきり1時間ほど浸水させる。ざるに上げて再び水を切り炊飯器の内釜にいれ、塩と水を混ぜ通常の炊飯モードで炊飯する
2.炊き上がったらボウルに入れ、水をつけたすりこぎで荒くつぶし、10等分にして俵型に丸めた餅を作る。手にくっつく場合は水をつけながら作業するとよい。
3.ラップにつぶあんを1/10量ずつ広げてのせ、俵型に丸めた餅をのせて包み形を整える。同様に計10個作る。(こしあんでもOK)

<ひとくちメモ>
 「おはぎ」と「ぼたもち」は同じような和菓子ですが季節のよって呼び名が違います。秋は萩の花のように小さく上品な俵型で「おはぎ」。春は牡丹の花のように丸く大きく「ぼたもち」。
小豆の収穫は秋。収穫したての小豆は皮まで柔らかく食べられるため「おはぎ=粒あん」。春まで保存した小豆は皮が固くなってしまうため、皮を取り除きこしあんとして使用するため「ぼたもち=こしあん」です。 

長寿袋

 長寿袋とは亡くなった方がご高齢の場合、この方のように長生きできますようにと験を担ぐ意味で、ご参列頂いた皆様方にお配りするものです。長寿と記された封筒の中には五円玉(ご縁)が入っていることが一般的です。昔は親戚やご近所の皆さんでオヒネリを作り、花籠といって玉入れに使うような籠に入れて庭先でまき参列者が拾っていました。地域によっては習慣などの違いはありますが、遠州地方の浜松市周辺ではこのような形で行われていました。

 最近では花籠をふることは少なくなり袋が一般的にはなってきましたが、長寿袋は故人様が高齢で町長寿に肖(あやか)るようにご縁(五円玉)をお葬式の時に花籠でまいた名残となります。

 

彼岸花(ひがんばな)

 彼岸花(ひがんばな)はお彼岸を待っていたかのように咲く花です。1本の茎からすっと伸びた先に赤くカールした細い花弁が優雅です。畦道に群生する様子は、燃えるように真っ赤で引き込まれます。
彼岸花の有名なのは童話「ごんぎつね」の里である愛知県半田市。半田川沿い2㎞に渡って市民らが植えた彼岸花が咲き乱れる様子は圧巻です。浜松市でもフラワーパークで彼岸花の群生を鑑賞することが出来ます。

しかし「摘むと死人が出る」「花を家に持ち帰ると火事になる」などと言い伝えられ、花の異名も「死人花」「幽霊花」「地獄花」と怖いものばかり。お彼岸のころ開花することや墓地でみかけることが多いこと、根・花・茎に毒性があるからなのですが、本来は人々のために役立ってきた花なんです。
毒性があるため、古くはネズミやモグラなどに土葬した遺体や稲を荒らされないように植えられてきました。現在も田んぼの畦道や墓地でよく見かけるのはそのためです。「摘むと死人が出る」などの言い伝えは、子供が引き抜いて触ったり食べたりしないための戒めだったのです。また、彼岸花はしっかり毒抜きすることで食べることができ、飢餓や災害・戦争の際の救荒植物として利用されてきました。さらに専門家が精製することで生薬としても利用されています。

彼岸花は別名「曼殊沙華(まんじゅしゃげ)」とも言います。仏典に由来しサンクリット語で「天界の花」。おめでたいことが起こる前に、天から花がひらひらと舞い降りてくる「良いことの前兆」だとされ、それを見たものの悪業を払うとも信じられています。

赤い彼岸花の花言葉もいい意味があり、「情熱」「想うのはあなたひとり」「あきらめ」などがあります。「あきらめ」は負のイメージですが、仏教用語では「真実」「悟り」という意味になります。自分の心と向き合い真実を見つめ明らかにするという、残された人の心を癒す素晴らしい花から不吉ではないと分かりますね。

※彼岸花を食用・民間療法として利用するのは大変危険な行為です。

遺品(生前)整理について

Q:急な問い合わせでも対応してくれるの?

 A:電話での対応は24時間365日承っています。遺品整理士の資格を持った専門のスタッフがお伺いし、ご遺族様の代わってお亡くなりになられた方の想い出の品や、長年ご愛用されてきた道具・家財をご遺族様の気持ちに寄り添いながら、心を込めてお手伝いさせていただきます。

「何をどこに処分していいかわからない。」
「仕事や日常生活のなかで、なかなか片付の時間がとれない。」
「賃貸物件なのでとにかく早く片付けてほしい。」
「亡くなってから時間が経ってしまい、とても手がつけられない。」
などお悩みの時は、お気軽にご相談ください。

Q:買い取りもしてくれるの?

 A:古物商(491300052101号)の資格をもっているため、買い取ることが可能です。
生前整理・遺品整理のお手伝いをさせていただいたときに出てきた、貴金属やブランド品・家電製品や雑貨なども買い取りさせていただきます。 遺品整理にかかる費用から買い取り金額分を差し引くことによって、少しでもお客様の負担が軽減できるように努めています。
場合によっては遺品の買い取り金額が、遺品整理費用を上回るケースもございます。

   はまゆうの会会員様は、お見積り無料ですので、「こちらより」ぜひご相談・お問合せください。

初盆(盆義理)について

 人が亡くなって初めて迎えるお盆を「初盆」「新盆」といいます。ご先祖様を迎えて供養するものですが、遠州地方は盆行事を重視する土地柄でお葬式に参列された方々の多くがお参りに訪れるほどです。お盆の夕方に初盆のお宅に伺うことを「盆義理」といい、浜松市を含む遠州地方で行われています。

盆義理という風習は全国的にも珍しく遠州地方独特の文化とも言えます。三方原合戦で戦死した武士の霊を弔うために徳川家康が三河の念仏僧を招き、犀ヶ崖(さいががけ)で盛大な踊りを交えた大念仏で供養したのが始まりと言われています。
笛や太鼓、鐘の音を響かせる「遠州大念仏」はその後、遠州各地で盛んに行われるようになりそれぞれの村の初盆の家をめぐる行事へと変化していきました。これを元に多くの人が初盆の家を訪れる風習が根付いたとされています。

 お盆の時期は地域により違います。大きく分けると浜松市中心部から磐田市にかけては7月13日~15日に新盆を、浜松市の北・西・南部が8月13日~15日に旧盆を迎えます。他地方でも山間部に旧盆(8月)が多いので、農作業の時期の兼ね合いから新盆(7月)と旧盆(8月)に分かれたという説が有力の様です。

盆義理は7月13日または8月13日の夕刻から始まります。服装は喪服で出かけ、持ち物はご仏前(お金)で不祝儀ののし袋の表書きは「盆供(ぼんく)」と書くのが一般的です。お盆の時期になるとホームセンター等でも販売されています。
当日はたくさんの人が訪れるため、初盆のご家族との長話は控えた方がいいでしょう。「初盆でお懐かしゅうございます」など、手短にご挨拶をして焼香にとどめるのが礼儀です。

 盆義理は故人を偲び多くの人がお参りに行くという義理人情を重んじた風習です。今後も末永く継承されていくでしょう。